某月某日
ある日中の出来事。若者と口げんかになったと、ひとりのおじいさん。どうやらおじいさんが車を運転中に前方不注意で若者を轢きそうになったらしい。気になるところがいくらかあったので話しを聴くと、おじいさんの言い分はこうだった。
「ここに住み始めてウン十年。この時間にこの道を歩く人はこれまでに一人もいなかった。だから歩いている人が悪い」
僕は舌鼓を打った。
揉める要素しかないと思った僕はさらに質問を重ねた。やはり周囲とのトラブルが絶えない様子だった。
社会を見渡せばこのような事例は山ほどある。このおじいさんのような価値観とどのように向き合っていけばいいのか、ここは聴き手の腕の見せどころとパンツのゴムを締め直した。