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晴れ時々某月某日

何かを発信したいという欲ばかりが先行し、ここぞとばかりに書こうとするが何も書けない。書けても何が言いたいのか分からない。よって消す。という一連の作業をずっと繰り返している。このままではまた「欲に殺されまい」と何か違った形で気持ちをごまかそうと依存めいた行動に走りそうである故、一旦ここで本を手に取る。

徒然草。今更何を説明することがあるのか位の作品だが、以前原文にチャレンジして挫折した経験があることから、今回は現代語訳を読む。なんとなく覚えているところもあるが、その文章ですら、ひとつひとつを新鮮に捉えることが出来たのは訳が佐藤春夫だからであろうか。

ジャズにはスタンダードという文化がある。様々なミュージシャンが定番(スタンダード)と言われる曲を目いっぱいのアドリブを持って演奏しており、それを聴き比べたりする楽しさがそこにはある。この徒然草も何人もの作家が現代語に訳している。言葉の意味にそこまでのふり幅がないためあまり大きな変化(アドリブ)は味わえないかもしれないが、どの現代語訳がしっくりくるかなどを比較しながら読み進めるのも読書の楽しみではないだろうか。現在2冊目の現代語訳を読んでいるが、今のところ佐藤春夫推しである。いつかの読書会で「みんなが薦める徒然草」というのもやってみたい。

実のところ佐藤春夫作品はまだ1冊も読んだことがなく、現在「退屈読本」に心を奪われている。どこかで素敵な出会いがあることを楽しみにふらふら出歩いてみよう。と、徒然なるままに書いてみる。うむ、これも読書の効能か。


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